第1章収益物件の利益最大化で
副収入を得ながら節税も実現する
物件価格が下がらないための条件
物件価格が下がらないというのは、投資信託でいえば元本が減らないということです。投資という点で考えたときには、非常に重要なポイントになります。
価格が下がらないためには、まず物件価格に占める土地値の割合が大きいことが前提になります。なぜなら先述のとおり不動産は土地値以下にはならず、土地値が下限となるからです。建物は古くなるにしたがって減価していきますが、土地は減価しません。つまり、物件価格に占める土地値の大きい物件ほど、価格が下がらないということになります。
例えば、次ページのCとDの物件を見てください。同じ1億円の物件ですが、Cは土地値が3000万円、Dは土地値が8000万円です。
価格が下がらないのは、どちらでしょうか? もうおわかりだと思います。Dのほうが物件価格に占める土地値の割合が大きいため、Dはどんなに価格が下がったとしても、8000万円までにとどまるということになります。
次に収益性で価格が決まるタイプの物件(50ページのAのタイプ)については、賃料が下がらないことと期待利回りが上がらないことが、物件価格が下がらない条件です。
具体的に見ていきます。50ページのAの物件を再度ご覧ください。
この物件の1000万円の年間賃料収入が1割下がって900万円になると、期待利回りが同じだとすれば、
1000万円 ÷ 10% = 1億円
↓
900万円 ÷ 10% = 9000万円
と、物件価格が1000万円下がることがわかります。
逆に期待利回りが上がると
1000万円 ÷ 11% = 9090万円
ということで、同じく1000万円程度価格が下がってしまうことになります。