第1章収益物件の利益最大化で
副収入を得ながら節税も実現する
収益物件活用のリスク
収益物件はあくまでも不動産ですので、収益物件の活用とは、端的にいえば不動産投資でもあります。当然、不動産投資にはリスクも付きまといますので、そのリスクについても確認しておきましょう。
第一に、賃料収入が得られなくなってしまうリスクがあります。借り入れによって収益物件を取得し、その賃料収入で借り入れの返済をするのが収益物件活用の基本的なスタイルになるので、その返済原資である賃料を得られなくなってしまうことは極めて大きなリスクとなります。
ですから、きちんと入居者が入る物件を見極め、取得することが重要です。入居者の入らない物件を取得してしまっては活用どころではありません。
しかし、この物件の見極めおよび管理運営の方法については、コントロールすることができるので、やり方によって「収入が入らない」というリスクは十分に回避できます。
一方、回避できないリスクとして、事件や天災があります。例えば、物件内で殺人事件が起こってしまえば、入居者が入らなくなるだけではなく、資産価値が大きく毀損します。入居者の自殺は殺人事件ほどではないにしても、やはり資産価値の下落につながります。
この点に関しては、努力によって回避することが難しいのが現実です。私の会社では、350棟以上の取引と5000戸近い管理を行っていますが、幸いにしてこのような事件には遭遇していません。可能性としては極めてゼロに近いのですが、ゼロにはならないという点でリスクとして認識する必要があります。
さらに、東日本大震災のような天災が起こる可能性もあります。こちらは、発生そのものはコントロールすることはできませんが、地震保険などの保険によってリスクを抑えることも可能ではあります。
このように、収益物件の活用においては、不動産ゆえに内在するリスクも把握し、徹底的にヘッジしていくことが必要です。