第1章収益物件の利益最大化で
副収入を得ながら節税も実現する
投資回収を早めるためには「実質利回り」と「税金のコントロール」が必須
37ページのグラフの投資回収線について詳しく説明していきます。
投資回収線は、下降の角度が急になればなるほど、投資回収が早く進んでいることを示します。つまり、利益を最大化しやすいということです。例えば1億円を投資して、5年で3000万円回収できる場合と、同じく5年で1000万円しか回収できない場合を比較して考えてみてください。当然ですが、前者のほうが利益を最大化しやすくなっていることになります。前者は投資から5年経過した時点で原価が7000万円まで下がっていますが、後者はまだ9000万円もあります。
では、どうすれば投資回収を早くすることができるのでしょうか。
投資回収線が表すのは、あくまでも純収入です。純収入とは、賃料収入(売上)から諸経費を差し引いて、かつ税金を支払った後、純粋に手元に残る手取り収入のことです。この純収入を増やすことで投資回収が早く進むのですが、そのためには2つの重要なポイントがあります。
ひとつは、なるべく経費のかからない物件を選ぶことです。いくら賃料収入が入っても、多くの経費がかかってしまえば利益は出ません。
2つ目は、できるだけ税金を抑えることです。純収入は税引後の手残りですから、税金を最小化できれば手取り収入は最大化します。税金を減らすといっても脱税等は絶対にしてはいけません。ただ、収益物件であれば合法的にある程度税金をコントロールできますので、いかにコントロールするかがポイントになるのです。具体的には税金の先送りが中心となります。
経費の最小化と税金のコントロール。この2点を意識することで、収益物件の純収入(手取り収入)は最大化できます。
なお、特殊事情で相場よりも物件を安く買えれば利益を最大化できますが、汎用性がないため本書では相場で買っても利益を出せる方法について解説していきます。