オーナー社長のための収益物件活用術 会社の経営安定、個人資産を防衛

第1章収益物件の利益最大化で
副収入を得ながら節税も実現する

表面利回りよりも実質利回りを重視する

 では、まず経費のかからない物件を選ぶことから説明します。

 収益物件の世界では、一般的に利回りというと表面利回りで表記される習慣があります。しかし、利益を最大化するという点においては、表面利回りではなく実質利回りで考えていく必要があります。

 37ページのグラフで投資回収線を紹介しましたが、この投資回収は純収入になります。純収入とは賃料収入から経費を控除した後の収入です。

 ある意味、賃料収入は売上で純収入は粗利益と考えていただければよいでしょう。現在の企業経営においては、売上はあまり意味を持ちません。あくまでも粗利益がどれだけ出るかというのが重要ですが、収益物件も同様です。

 いくら賃料収入が入ってきても、経費が大きくかかれば粗利益が減ってしまうので意味がないのです。

 次ページの表をご覧ください。同じ表面利回り10%の物件でも実質利回りでは8%と7%という形で1%も違ってきてしまうのです。売上は同じ1000万円でも実質の収入(粗利益)だと800万円と700万円で100万円も違ってしまいます。

 一般的に、鉄筋コンクリート(RC)造の物件は維持するための経費が大きくかかり、実質利回りが低下する傾向にあります。建物が堅固にできているため固定資産税が高くなるうえに、メンテナンスに費用がかかります。またエレベータ等の設備があれば、その維持にも費用がかかるためです。

 一方、木造や軽量鉄骨造の物件は一般にRC造ほどのコストがかかりません。

 投資効率および利益の最大化という点から考えると、木造や軽量鉄骨造の物件がRC造の物件に比べて優れているといえます。ただし、木造や軽量鉄骨造の物件は基本的に2階建て(場合によっては3階建て)であるため、大型物件がなく、一度に大きな投資をしたいという場合には不向きであるといえます。

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