オーナー社長のための収益物件活用術 会社の経営安定、個人資産を防衛

第6章管理会社を活用して
収益物件の利益を最大化する

入居率を高める3つのステップ

 収益物件の運用において、空室率の増加はできるだけ避けなければなりません。空室期間が増えるということは、その間、家賃収入は途絶え、想定していた利回りは下がります。また転売を考える際も、空室の多い物件は、購入希望者からの評価が下がり、思った値段で売却しにくくなったりします。

 収益物件のオーナーにとって、空室は最大の敵ともいえるでしょう。

 では、どのようにすれば空室は埋まるのでしょうか?

 空室を埋めるためのステップをご紹介します。実際に私の会社(管理戸数4800戸。入居率96%)で実践している方法です。

 見ていただくとお気づきのとおり、一般的な「もの」を販売する流れと全く同じです。

①幅広く募集する

 一般的に空室率が高いといわれるなかで入居者を獲得するためには、まず物件の情報ができるだけ多くの入居希望者の目に触れる必要があります。そのためには、多くの仲介店舗に販売促進をかけなければなりません。家電やビールを効率よく売るのと同じ仕組みです。地元や沿線の仲介店舗にも依頼をして幅広く募集をかける。これは、例えばキリンビールが系列のレストランやネット直販以外に、スーパーや酒店に手広く販売を依頼し、ときには販促強化で自社のスタッフを小売店に派遣したりするのと同様の努力です。

②営業マンを味方にする

 たくさんの入居希望者の目に物件情報が触れるだけでは、入居者が決まるとはいいきれません。他の物件に比べて優れていることをアピールしてもらう必要があるわけですが、それを行うのは仲介店舗の営業マンです。強く推薦してもらうために、営業マンを味方につける必要があります。

 では、営業マンをどうすれば味方につけられるのかといえば、営業マンにとって魅力的な商品を提供することが一番です。営業マンの多くは契約のノルマを持っており、給料やボーナスが歩合になっていることがほとんどです。そのため、入居者が決まりやすく成約した場合に報酬が得られる物件であることを、しっかりと伝える必要があります。

 また、多数の空き物件を抱えている店舗の営業マンに、優先して自身の物件を紹介してもらえるような人間関係づくりも重要です。

③決まりやすい部屋(商品)をつくる

 入居者が決まりやすい部屋は、まず清潔感があります。汚く古めかしい部屋に入居しようという人はいません。かといって必要以上にコストをかけてしまうと費用対効果が低下してしまいますから、例えば部屋の色を工夫するなどのアイデアで、魅力的な部屋をつくります。

 入居者が選びやすい部屋を提供することで、仲介店舗の営業マンも紹介しやすい物件になります。

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