収益物件の価格は「収益性」と「資産価値(土地値)」で決まる
収益物件で利益を出すポイントは、物件価格が、物件購入時の価格から物件による純収入を引いた原価を下回らないことです。そのため、投資回収を早く進めることと同時に、物件価格が下がらないことが重要になります。
では、収益物件の価格はそもそもどのような形で決まるのでしょうか。
結論からいえば、収益物件の価格はその「収益性」と「資産価値(土地値)」によって決まります。
物件の収益性とは、その物件から年間いくらの賃料収入が発生し、利回りが何パーセントであれば買う人がいるか、というものです。
次に、資産価値によって価格が決まる場合です。日本の不動産においては、中古の建物はほとんど価値を持ちませんので、物件の資産価値は土地値とほぼイコールになります。
ここで重要なのは、不動産の価格は土地値(いわゆる更地価格)以下にはならないということです。賃料収入が少ない(利回りが低い)といっても土地値以下にはならないのです。
これは、中古住宅を考えていただければわかりやすいでしょう。築30年、40年とどんなに築年数が古くても、土地値以下の価格になることはないのと同じです。
物件価格が下がらないというのは、投資信託でいえば元本が減らないということです。投資という点で考えたときには、非常に重要なポイントになります。
価格が下がらないためには、まず物件価格に占める土地値の割合が大きいことが前提になります。なぜなら先述のとおり不動産は土地値以下にはならず、土地値が下限となるからです。建物は古くなるにしたがって減価していきますが、土地は減価しません。つまり、物件価格に占める土地値の大きい物件ほど、価格が下がらないということになります。
次に収益性で価格が決まるタイプの物件については、賃料が下がらないことと期待利回りが上がらないことが、物件価格が下がらない条件です。