第7章事業の保険か、短期投資回収か――
目的に合わせた出口戦略
売却時にかかる税金
では、無事に売却できたとして最後に問題となるのが、売却にかかる税金です。本書では富裕層に対しての税金対策を一貫して解説してきましたが、日本では、不動産の売却にも多額の税金がかかります。売却金額から簿価を控除し、さらに売却に要する費用を控除した利益に対して課税されるのです。
売却金額 - 簿価 - 売却に要する費用 = ⇒ 課税
簿価とは、取得価格から毎年建物と設備の部分を減価償却していったその残額です。また、売却に要する費用とは、仲介手数料や売買契約書に貼付する印紙代などになります。
この利益に課税されるのですが、取引主体(法人か個人か)および保有期間によってその税率が異なります。